今回はトロンボーンの少しマニアックな話。
先日、自分のトロンボーンを改造していただきました。
改造と聞けば、すごい大掛かりなのを想像してしまいますが、、、
改造箇所はF管レバーですので、見た目がほぼ変わりません。
ちなみに私の使用楽器はアントワンヌ・クルトワのAC420Bです。
- トロンボーンの改造に興味がある
- F管レバーの位置を変更したい
- 楽器の持ち方で悩んでいる
という方にはヒントになるかもしれません。
では、もしご興味あればお読み下さい!
改造に至るまでの経緯
ドイツ留学中、レッスンで幾度となく先生から
「ジュンペイ、ココは絶対改造したほうがイイヨ!!」
と言われ続けていた。
“ココ”と先生が指し示しているところは、F管レバー。
先生が提案するトロンボーンの持ち方をすると、どうしても左手親指がF管を操作するレバーに届かない。
私の手が決して小さいわけではなく、完全に持ち方によって届かないのだ。
先生から教わった持ち方だと、左手の負担が軽くなり姿勢自体も良くなるので、自然と出てくる音も良くなるのだが、、、。
F管を使用する度に親指を移動させることになるので、結局理想の持ち方からずれて、元の悪いとされる位置に戻ってしまうのだった。
当時住んでいたヴュルツブルクから1番近い楽器工房は、建物が草原の真ん中にあるような、ど田舎。
車も持っていない私がそこを訪れるのは、なかなか難しかった。。。
時は流れ、、、、
留学も終えて日本帰ってきてからは、使用メーカーであるアントワンヌ・クルトワを扱っているビュッフェ・クランポンさんに修理でお伺いする機会が多くなった。
親切かつ的確に修理や調整を行ってくださる技術者の方々と接するうちに、
「もしかしたら今なら先生が言っていた改造ができるかも」
そう思い、お願いさせていただくことに。
技術者の方には大変ありがたいことに快く引き受けてくださり、改造が始まった。
具体的な改造内容
改造の内容としては、F管レバーの親指部分をもっと楽器本体側に近づけるようにしたい。
まずはクルトワ純正品の他のレバーも試してみたが、うまくいかず、、、。
ここでもう一つの選択肢として、B&Sのレバーの登場。
私もよく知らなかったのだが、B&Sのレバーは親指をかける部分がネジで固定されているため、いつでも前後に調整可能なのだ。
B&Sのレバーを仮留めしていただき、試してみるとちょうど理想の位置に親指が!
ただ、そのままでは使えないそうで、クルトワの楽器に合うように調整が必要とのこと。
しばらく時間がかかるそうなので、元のクルトワのレバーを付け直していただき、その日は終了。
改造してみての感想
1ヶ月ほど後、完成のご連絡をいただき、再びビュッフェ・クランポンさんへ。
到着後すぐに取り付けを行っていただき、試してみると、、、。
ピッタリ親指の位置にレバーが!
これでF管を押しても、左手の位置を変えることなく同じ姿勢で演奏ができる。
少し無理をして持ち方を変えていたせいで、今まで左手に大きく負担がかかっていたので、これで長く楽器も持てそうだ。
このように素敵な改造をしてくださった技術者の方には感謝だ。
ただ先述の通り、B&Sのレバーはネジで固定されているので、強く親指でレバーを押すと下に動いてしまう。
これに関してはまた技術者の方と相談しながら、改善できればと思う。
ちなみにこのネジを閉めるための専用ドライバーもいただいた。
今回の改造の結果について簡単にまとめると、
また今後使用していき変化があれば、追記していこうと思います。
お読みいただきありがとうございました。
それでは!
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